沖縄移住本
沖縄に移住する前に私は沖縄関連の本を読みあさっていて、だいたい30冊は読んだ。それらの読み物は、どれも非常に面白く、中でも興味を引いたのが、沖縄と内地との違いのカルチャーショックを書いた沖縄移住本。これらの本の作者の殆どは、私と同じように沖縄病にとりつかれた、内地から沖縄に移住した人が書かれている。私はそういう関連の本を読む度に、沖縄って何て面白くて、個性的で、魅力的な場所なんだろうと、沖縄病がますます悪化していって、新しい本が出る度に買っていた。
実際に沖縄に移住してからも、そういう関連の本に目を通していたのだが、ある日突然、一切の沖縄と内地のカルチャーショックを描いた本は読まなくなった。自分にとって沖縄の真実とは、私が体験した沖縄が全てであり、他人が体験した沖縄には興味がなくなったからだ。
正直、私は沖縄に移住する頃にはもうかなりの沖縄通になっていて、自分で新たな沖縄を発見すると言う事がほとんどなくなってしまっていた。知識と心構えがあって、沖縄に住んで誰もが体験するカルチャーショックをあまり体験出来なかった。
それは自分にとってすごく残念な事だと思う。カルチャーショックを描いた本の全てが悪いと言う訳ではなく、読み物として充分に楽しめる本である事は間違いないが、沖縄の事をオーバーに、そしておもしろおかしく書きすぎている気がする。
中にはおもしろおかしく書いていない本もある。そういう本を読むのはいいが、オーバーにおもしろおかしく書いている本を読むのはあまりおすすめ出来ない。
それでも沖縄に住んでいない人にとっては、どれが良い本なのか悪い本なのか分からないと思うし、何が真実なのか調べようがないと思う。
私は、あまりに沢山のカルチャーショックを描いた本を読みまくった事を後悔している。変な固定観念がついてしまったから。沖縄と内地の違いは、自分の目で発見したかったが、これだけメディアが普及した今となっては、それは仕方のない事なのかもしれない。
関連記事