お店の取り分と作家の取り分について
通常、作品をお店に出したら、陶芸の場合、お店の取り分は4割、作家の取り分は6割。
でも素材が漆喰になると、お店の取り分が5割、作家の取り分も5割になる。
ひどい店になると、お店の取り分が6.5割、作家が4.5割の店もあって、これ以上譲れないと言って来て、その店は国際通りの一等地にあって、店の雰囲気もよかったので、その取り分で置かしてもらった。
作家との契約外でもっともっと勝手に高く値段をつり上げている店もある。
何故、陶芸と漆喰で取り分が違って来るのか納得出来ない。
店は、うちも大変だから・・・と言うけど、時給200円前後でやっている大変なのは職人の方だし、明らかに貧乏なのも職人。しかも店は職人を見下していばっている店が多い。
店が職人の都合など考えていない様に、こちらも店の細かい都合など知らない。
でも、店番を何回かやった事があるけど、作品を創造する時のエネルギーに比べたら店番がそんなに大変な仕事とは思えない。
今まで、色々な作家さんと会って来て、色々な話を聞く事が出来た。その時に感じた事は、作家と言うのは、本当にみんな無欲な人が多い。素朴で欲のない、みんなただ熱心に作品作りに没頭している。
いばっている人など一人もいなかった。ちょっと欲が深いなって思った作家さんもいたけど、その人の作る物はあんまり魅力がなかった。
自分の取り分が4.5割の店にはさすがに他の店より値段を上げて作品を出荷した。その為、値段が高くなってその店では売れにくくなったと思う。
観光客は、沖縄の工芸品を見て、高いって言うけど、裏にそんな事情があって、職人が時給200円前後でやっている事を知っても高いって言えるだろうか。
沖縄の雑貨は平均的に安すぎると思う。
店に出してもほとんど利益にならないので、もう店との取引はしない事にしている。
わずかなお金の為に、知らない人に作品を譲るより、知り合いに譲った方がずっといいし、この仕事一本で食べて行くより他に別の仕事をしながらの方がずっと楽しいので、今はそうしている(^^;)
作家はもっとこの現状に疑問を持って、店に訴える必要があると思う。
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